三重ブログ

伊勢神宮へと続く「桜の渡し」 花見の名所・宮川堤の歴史とこれから

日本さくら100選にも選ばれた桜の名所「宮川堤」

伊勢神宮をはじめ、神社仏閣が数多く存在する歴史ある都、三重。
そんな三重の春の名物といえば、今も昔も、美しく咲き誇る「桜」です。

津偕楽公園、三多気など、三重には多くの桜の名所がありますが、今回ご紹介したい名所は伊勢神宮の外宮北西にある「宮川堤」。日本さくら100選にも選ばれるほどの有名スポットで、約1kmにもおよぶ桜並木をゆっくり散策できるほか、ライトアップされて幻想的に輝く夜桜を楽しめることも魅力です。

毎年4月の初めには「宮川堤の春祭り」が開かれ、露店が立ち並び、多くの観光客や地元の花見客で賑わいます。

伊勢神宮と外界を繋ぐ「桜の渡し」

宮川堤の桜は古くから有名で、江戸時代には既に「桜の渡し」という名がつけられていました。

当時、伊勢神宮に向かうためには、決められた場所で渡し船に乗り、川を渡る必要がありました。
宮川堤はその決められた場所のうちの1つであり、渡船場は当時から桜の名所。約1000本ものソメイヨシノが川沿いに咲き誇る姿を見られたことから、「桜の渡し」と呼ばれていたそうです。

また、伊勢神宮へと続く宮川は神宮と外界を繋ぐ境界であり、神聖な川とされていました。川の水は伊勢神宮を訪れた人が禊を行い、穢れを祓う役割も担っていたといいます。

名勝指定から80年 宮川堤の桜のこれから

そんな由緒正しい歴史のある宮川堤ですが、その歴史の長さゆえに、現在、深刻な問題を抱えています。

宮川堤は昭和12年に三重県の名勝に指定され、今年でちょうど80年。人間が年をとるように、桜や堤防も、老木化・老朽化が進んでいます。

美しい宮川堤の桜を今後も守っていくために、伊勢市は平成27年3月に「名勝宮川堤保存管理指針」を策定。
関係者と協力しながら、保全のための取り組みを進めています。

参考:名勝宮川堤保存管理指針/伊勢市

時代が変わっても、変わらぬ桜が見られるよう、皆で協力していきたいですね。