三重ブログ

世界で最も古い遊戯折り紙の本「秘傳千羽鶴折形」

折り紙の歴史

折り紙は、日本独自の歴史を持つ遊びです。
誰もが一度は、小さいころに折り紙で遊んだことがあるはず。
一枚の紙が様々な形に変化していく楽しさに夢中になった経験のある人も多いのではないでしょうか。

そんな折り紙の起源は、平安時代のことです。
平安時代には、貴族が贈り物を美しく魅せるための包装として用いられていました。
室町時代には現在と同じような「鶴」や「やっこさん」が折られ、折り紙遊びが少しずつ浸透していきました。
しかしこの頃はまだ紙が高級品だったため、庶民には手が届かずお金持ちの遊びでした。
江戸時代になると紙の製造技術が上がり、生産量が飛躍的に増加。
その結果、紙の値段が下がり庶民にも手が届きやすくなり、折り紙遊びが広く普及するようになりました。
その後、日本はペリー来航によって開国。ヨーロッパの文化が入ってくることによって、19世紀までにヨーロッパ独自の文化として受け継がれてきた折り紙の文化と融合し、現在の折り紙遊びになりました。

日本最古の折り紙の本「秘傳千羽鶴折形」とは?

「秘傳千羽鶴折形」は、現存する世界で最も古い遊戯折り紙の本です。
折り紙が庶民にも親しまれるようになった江戸時代の後期、1791年に初版が発行されました。
この本には、遊戯折り紙の連鶴の折り方が全部で49種類、絵と共に書かれています。
大人向けの本として販売されたため、それぞれの完成形と和名の銘、そしてそれにちなんだ恋の狂歌も一緒に書かれています。
連鶴とは折り紙の一種で、一枚の紙を切りつないでつくられる数羽の連続した鶴のことです。
かつては連鶴のことを「千羽鶴」と呼んでいたため、「秘傳千羽鶴折形」という名前になりました。

この本を考えたのが、伊勢国桑名の長円寺11世住職・義道一円(ぎどういちえん)です。
彼はこの本を作るために、18年もの歳月をかけて連鶴の折り方を考案しました。
バリエーション豊かな様々な折り方を考案し、その中から抜粋された49種類が載っています。

この折り方は1976年(昭和51年)に「桑名の千羽鶴」として桑名市の無形文化財に指定されました。
桑名市では「桑名の千羽鶴を広める会」があります。
伝統文化である「桑名の千羽鶴」を子供から大人まで幅広い世代に伝えるために、様々な取り組みをしています。
平成14年に3名で立ち上がった会ですが、現在では会員19名になりました。
学校へ授業を行ったり、折り紙の教室、イベントへの参加など、三重県内外で様々な活動をしています。
また、「秘傳千羽鶴折形」をもとにして作られた新装版「桑名の千羽鶴」を発行しています。

200年以上の時を経て受け継がれてきた折り紙。
桑名の千羽鶴は、その難易度と美しさから、大人でも楽しめます。
ぜひ一度折ってみてはいかがでしょうか。