三重ブログ

まるでアトラクション?2つのナローゲージ鉄道 – 三重県の鉄道事情

三重県を通る主要な鉄道と言えば、やっぱりJRと近鉄の2つですよね。しかし三重県には、他県にはない珍しい路線があります。それがナローゲージ鉄道の「三岐鉄道北勢線」と「四日市あすなろう鉄道」の2つです。この2つのナローゲージ鉄道には一体どんな魅力があるのでしょうか。

ナローゲージとは

そもそもナローゲージは「軽便鉄道」とも呼ばれ、明治から大正にかけて地方で多く建設されました。その線路幅はたったの762mm。JRの線路幅は狭軌と呼ばれる1067mmで、近鉄名古屋線の線路幅は標準軌と呼ばれる1435mmなので、ナローゲージは近鉄の約半分の線路幅しかないのです。現在、国内には富山県と三重県に3つ残るのみです。三重県内のナローゲージはどちらも元近鉄の路線で、廃線及びバス転換が検討された際に自治体の希望により、北勢線は2003年に三岐鉄道に、内部線と八王子線は2015年に四日市あすなろう鉄道に移管されました。

 

三岐鉄道北勢線

さて、まず見て行くのは北勢線です。名古屋からJRと近鉄の桑名駅に隣接した西桑名駅から、いなべ市の阿下喜(あげき)駅までを結んでいます。入って来る電車は黄色の車体ですが、大きさは非常に小さく、席に座って足を延ばすと反対側に届いてしまうかのようです。まさに遊園地のアトラクションを思わせますね。西桑名すぐ近くの踏切ではJRと近鉄と線路が並ぶため、その小ささがさらによくわかりますよ。

西桑名を出るとしばらくは住宅地を走りますが、だんだんと田園風景に代わっていきます。途中の東員(とういん)駅周辺では、10月になると、休耕田を利用して植えられたコスモスが一斉に開花し、色鮮やかな風景を演出してくれます。さらに大泉駅には「ふれあいの駅うりぼう」が隣接し、終点阿下喜駅には温泉施設「あじさいの里」があり、観光客や地元住民で賑わっています。また、毎月第1・3日曜日には旧モニ226形電車が一般公開され、ナローゲージのことをもっとよく知ることができますよ。

 

四日市あすなろう鉄道

続いては四日市あすなろう鉄道です。2015年4月に近鉄から移管した第三セクターとしてスタートした同鉄道は、近鉄の四日市から西日野駅、および内部駅まで走っています。北勢線に比べると路線は短いですが、車両のリニューアルが進んでおり、それまでよりも快適性が向上しています。リニューアル車両はクリームと青、または黄緑のツートンカラーで、こちらもアトラクションみたいな可愛さがあります。

沿線は終点まで住宅地が続いており、地元住民の生活路線としての色が強いです。その中でも八王子線の終点西日野駅周辺にはレトロな建物が点在しており、歴史を感じることができます。また追分駅で降りると、江戸時代に東海道と伊勢街道の分岐点となった「日永の追分」の跡地があり、そびえ立つ鳥居が当時の伊勢参りの面影を残しています。

ちなみに八王子線は現在、西日野までの路線ですが、かつてはその名の通り伊勢八王子まで通っていました。しかし1974年の災害で不通になり、そのまま廃止になってしまった、という歴史もあります。

 

地域密着型ののんびりな列車

かつての近鉄から分離したナローゲージ鉄道、三岐鉄道北勢線と四日市あすなろう鉄道。どちらも住宅地や緑豊かな地域をのんびりと走る、沿線住民の大事な足です。他の鉄道にはない魅力が詰まったこの2つの鉄道をぜひ、お出かけ先や移住先に検討してみてはいかがでしょうか?