朝日町は、歴史浪漫を感じるスポットがコンパクトに詰まったまち。東海道とその周辺には昔ながらの趣があり、たくさんの寺社に出会えるので散策する楽しさに満ちています。
景観を眺めて歩いていると、ふと気付きます。
……そういえば、神社や寺でお祈りを久しくしていないなぁ。
現実は誰も思うようにいかないことがよくあるのに、そのままならないことに、いつの間にか身も心も奪われて祈ることを忘れがちです。
困難に直面した時、非科学的なことを信じず、自分だけを信じて突き進むのもいいですが、何かに祈ることですがりたいと思うのも、また人らしい行為ではないでしょうか。
朝日町は祈りを忘れた人たちを、優しく受け入れてくれます。
ほら、そんな堅い表情しないで、あなたも、一緒に歩きませんか?
石造物が連なる神秘の光景、井後神社
JR朝日駅をスタートして、最初に訪れたのは、井後(いじり)神社。
ここは灯篭や石柱、鳥居など重量感のある石造物がズラリと並びます。
立派な山城門をくぐり抜けて階段を上っていくと、立派な拝殿が目に入ります。拝殿前にも灯篭などの石造物が立ち並び、神秘的。
この辺りは鎌倉時代の遺跡があり、当時は船着き場があったとされているそうです。
祈祷すると、心がフッと軽くなるような気持ちになれました。
歩くと次々出会える、立派なたたずまいのお寺さん
井後神社から反時計まわりに、東海道へ向かうと、緑の美しい善照寺に辿り着きます。
その先、朝明川や伊勢湾岸自動車の高架下近くには、かつて道行く人を照らしたであろう、多賀大社常夜灯があります。
そして、東海道に入ると、さらに旅情感がアップ。
立派な門構えの西光寺は、釣鐘が懐かしい気持ちにさせてくれます。
この建物は明治10年から23年にかけて建てられたそうです。
東海道沿いで一際目をひくのが、浄泉坊という寺。
この寺の山門の扉や本堂の鬼瓦には徳川家の家紋が使われ、入り口には昔の鬼瓦が展示してあります。
本堂も美しく、見とれてしまいますよ。
詳細・アクセス
■本記事における出発地
JR朝日駅
〒510-8103 三重県三重郡朝日町柿
■web
朝日町公式サイト内「朝日町の観光ガイド」
■アクセス
出発地:JR朝日駅
Googleマップ
小さな路地が入り組み、ノスタルジック
朝日町の東海道は、交差する細い路地がいくつも通り、その路地がノスタルジックで思わずカメラ撮影したくなります。ここの景色は、絵になるものばかり。
そして、……たくさん神社や寺を周って、祈りを重ねました。
ボクたちの願いは、ただ一つ。
「人と人が、気兼ねなく会って、話せる世の中になってほしい」ただ、それだけです。
リモートで何でもできてしまう時代なのかもしれませんが、それでも会って話したいと心から祈るのも、また人らしい行為なのではないでしょうか。