日本最古の神社?! 世界遺産、花の窟(熊野市)

  1. 東紀州

誰でも生きていれば、何かに祈らずにはいられなかったり、何かにすがりつかなければやりきれなかったりする瞬間が、きっと、あるのではないでしょうか。
そんな時にぜひご紹介したい、パワースポットが三重県にはあります。
そのたたずまいの神秘性たるや、……「ハンパない!」という言葉がぴったり。それが、世界遺産、花の窟(はなのいわや)です。

ここは日本最古の神社と言われる聖地で、日本書紀にも記されている、由緒正しきもの。神社なのに、本殿がなくご神体が巨大な岩というのも、迫力があります。
このリポートをご覧いただいて、参拝したようなすっきりとした気持ちになってもらえたら嬉しいです。

よみがえりの聖地

花の窟の画像

海岸沿いの国道311号にある道の駅、熊野・花の窟に車を停めて、神社を目指します。

花の窟の画像

ご祭神は、伊弉冊尊(いざなみのみこと)と軻遇突智尊(かぐつちのみこと)。
伊弉冊尊は多くの神々を生みましたが、火の神様、軻遇突智尊を産んだ際、焼かれて亡くなったとされています。その葬られたとされる場所がここ。
伊弉冊尊の夫、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)は、妻に会いたくて、この場所から黄泉(よみ)の国へと行ったとされ、よみがえりの聖地などという言い方もされます。

花の窟の画像

近くにあるこの石碑は、熊野市有形民族文化財に指定されている口有馬道標(くちありまどうひょう)。
この道標は「右 熊野の山巡礼道」と書かれていて、旅する人にこっちが安全だと伝えているそうです。

花の窟の画像

そして、この鳥居が入口。

花の窟の画像

木々に覆われた参道が奥へと続きます。

花の窟の画像

先へ進むと、幾重にも連なる赤くて美しい鳥居が見えてきます。この脇道の先には、稲荷神社と龍神神社がありますが、周り道をしたくてウズウズする気持ちをぐっとこらえて、その先へ。

花の窟の画像

すると、手を浄める手水舎(ちょうずや)と参籠殿(さんろうでん)が見えてきます。ここを越えたら、ついにご神体です。

この岩壁がご神体!

花の窟の画像

これこそ、伊弉冊尊(いざなみのみこと)が祀られている巨大な岩。
太古から脈々と受け継がれてきた、神秘とパワーを感じさせてくれます。
高さは約45メートルもあり、カメラのフレームに収め切るのは、なかなか大変でした。

花の窟の画像

花の窟にあるこの神社には本殿の建物がなく、この巨大岸壁がご神体となっているそうです。この石をくり抜いたような穴の前で参拝します。
あなたは何をお祈りしたいですか?

お綱かけ神事の綱が!

花の窟の画像

神社の境内では、いたるところで縄を見かけます。
これらは、毎年2月2日と10月2日に行われる例大祭「お綱かけ神事」の名残。
この祭りは、ご神体である岩の上に約170メートルもの長さの綱をかけて引っ張り、境内の南にある御神木までくくりつけるという、壮大な綱かけです。
参拝の際には、この綱にも注目してみてください。

詳細・アクセス

■場所
〒519-4325 三重県熊野市有馬町130
■web
花の窟活性化地域協議会公式サイト
■アクセス
Googleマップ
【車】
紀勢自動車道、尾鷲北ICから約30分
(熊野尾鷲道路、熊野大泊ICから約5分)

お土産は、お綱茶屋で

花の窟の画像

参拝の後、お土産を買うなら、鳥居を出てすぐにあるお綱茶屋が便利。
木の温かみを感じる建物の中には、地元の特産品がいっぱいあります。

花の窟の画像

また、花の窟の歴史・由来などについての資料も置いてあるのでぜひお立ち寄りください。

The Inabes

いなべ市を拠点とするクリエイター・デュオ。紙媒体やweb用のカメラ撮影、ライティング、デザイン等を行う。メンバーはunとQ。unは山沿いの三重県内キャンプ場に入りびたるアウトドア派。Qは愛する北勢を舞台にした小説執筆が趣味のインドア派。

記事一覧

関連記事