【レシピ付き】てこね寿司は志摩の漁師から生まれた、まかないメシ

  1. 三重全般

伊勢志摩の郷土料理として知られる「てこね寿司」
てこね?手でこねる?いったいどんな寿司なのか?
三重に来て初めて食べた、てこね寿司
いわゆる漬け丼ともまたちょっと違う独特のたれがご飯に染みて魚がなお美味しい!
いつしかお店で食べるものではなく、我が家では自宅で作るのが一番美味しい!となった志摩の郷土料理。
さて、てこね寿司とはいったいどんなものなのでしょうか…?

てこね寿司の由来は二つの説

てこね寿司 手こね寿司 由来 漁師

一般的に言われているのは、船上の漁師達のまかない飯として知られています。
漁師の町として知られる志摩には多くの漁師達がいます。
船上で慌ただしい一日を過ごす中、「獲れた魚をいちいち醤油に漬けながら食べるのは面倒、まとめて醤油に漬けてしまえ、ご飯は日持ちするよう酢を打って、手で混ぜてしまえば美味しい即席寿司ができる!」と漁師たちによって生まれた漁師飯だったとのこと。

しかし別の説では、大漁を祝った船主が船上で船員に振舞い、それがいつしか陸上でも祝い事やお客さんをもてなす時など、ハレの日の料理に変化したという説もあるようです。

魚の種類は、一般的に鰹(かつお)を使いますが、その他、鮪(まぐろ)、鯛(たい)、鰆(さわら)などで様々な魚種で出来るとのこと。
いずれにしても新鮮な魚だからこそ、美味しい魚と酢飯を豪快に楽しめたというわけですね。

志摩の調理師さん直伝!てこね寿司レシピ

何度かお店でのてこね寿司を食べる機会はありましたが、ある時志摩市在住の調理師さんからレシピをいただいて作ってみました。
私の中では、これが一番美味しく、家族やお客様からも喜ばれ、レシピを教えて欲しいと言われたこともしばしば。
ぜひ、ご家庭でも美味しいてこね寿司を食べていただきたいので、レシピを紹介します。
思ったよりも甘めの味付けですが、子供もよく食べ、なんとも後を引く美味しさです。

ちなみに我が家では祝い事やお客様の時でなくても、時々無性にこの味が食べたくなって作ることも多いんですよ。
すし桶がテーブルに出るだけでも華やかな主役となり、見た目もお腹も満足の一品となること間違いなし!

 てこね寿司レシピ

 【材料】米5号(約5人分)※炊くときに昆布だしとお酒を足すと一層美味しくなります
 1.魚は鰹や鮪など、刺身用400g~500g程度
 2.魚を浸けるたれ
  ・醤油 150cc
  ・砂糖 65g
  ・みりん 大さじ1杯
 3.合わせ酢
  ・酢 100cc
  ・砂糖 60g
  ・味の素 少々
 4.青じそ、紅ショウガ、白ごま、きざみ海苔、青ネギなど
 ※材料はお好みで加減してください

 【作り方】
 1.材料1の調味料を合わせ、煮立てて冷ましておく
 2.刺身を5mm程度の一口大に切る
 3.1の調味料が冷めたら、2で切った刺身を浸ける
   約1時間位が程よく身が締まり歯ごたえが良くなります
 4.炊けたご飯に、3の浸けダレのみをご飯が色づく程度に入れ、よく混ぜ10分程度保温する
 5.ご飯をすし桶にあけ、材料3の合わせ酢をざっくり混ぜて冷ます
         てこね寿司 たれを混ぜたご飯                                 
 6.刺身が煮えない程度に冷めたら、刺身を乗せる
 7.材料4を好みの量で加え、食べる前に全体を混ぜて出来上がり
てこね寿司 手こね寿司 レシピ

これが我が家のてこね寿司です。
今回は鮪(まぐろ)で。てこね寿司には、志摩の名産あおさを使った味噌汁がよく合います。
その時々の旬の魚を入れるのも良し。ぜひ、ご家庭オリジナルの “我が家のてこね寿司”を見つけてみてください。

てこね寿司が食べられるお店

てこね寿司、手こね寿司が食べられるお店

そろそろ、てこね寿司が食べたくなってきましたか?
いつかは手作りも挑戦して欲しいところですが、まずはどんなものかお店で食べるのが一番ですね!
お店によっては、シンプルなものから何種類かの魚が乗ったものなど色々あるようです。
ぜひお気に入りのてこね寿司を見つけてくださいね。

■ 観光三重ホームページ:てこね寿司特集!志摩地方の郷土料理を楽しめる6店舗をご紹介
■ 海老丸(伊勢市 おかげ横丁内)
■ みやま亭(志摩市 鵜方)

花乃音

東京生まれ。結婚を機に三重県伊勢市に移住。
現在は子供に関わる仕事に従事。
自然豊かなこの地で、“その瞬間”の幸せを探す日々。
花と緑と広い空、そして鳥の声を聞きながら、愛犬と過ごす時間が何よりもの癒し。

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