いなべ市の新商品、お茶のぶさんのかりんとうが異例の大ヒット

  1. 三重北勢

いなべ市の名産品の一つが、石榑茶。
この茶を多くの人にカジュアルに味わっていただこうと、地元のまちづくり団体、グリーンクリエイティブいなべが地元の茶農家と連携し、かりんとうを商品化しました。

その名も「お茶のぶさんのかりんとう」。
販売を開始したのが2021年10月。それから2か月余りで売上が5,000個を突破して、まさに、地方では異例の大ヒットとなっています。

わずか短期間のうちに新聞や地元のテレビ、ネット記事などに多数掲載されたほか、SNSでも拡散され、開発した本人らが驚いている状況。
今回は今、北勢エリアを騒がせているご当地のお菓子「お茶のぶさんのかりんとう」をピックアップします。

その味わいは……濃い!

いなべ市の茶畑画像

石榑茶は、鈴鹿山脈のふもと、大安町石榑地区で古くから栽培され、かぶせ茶や玉露で知られます。
このかぶせ茶の粉末をふんだんに使っているので、とても贅沢な味わい。

お茶のぶさんのかりんとう画像

とにかく、茶の風味が濃いのです!
封を開けた途端、豊潤な香りが広がります。
甘さは控えめで、茶の風味が濃いがゆえに、渋みも感じる本格派。食べ出したら止まりません。

さらに、固いかりんとうのイメージを覆して、スナック菓子のようにポリッポリッと軽快に食べらえるのも魅力です。

商品開発のきっかけは、……滋賀県東近江市との連携

山脇製菓滋賀工場画像

お隣、滋賀県東近江市と鈴鹿山脈を越えた交流連携を続ける三重県いなべ市。
この友好関係をもとに、グリーンクリエイティブいなべが商品を開発するにあたって、東近江市役所の観光物産課に相談したのがきっかけだということです。

そこで紹介されたのが、東近江市に大規模な工場を持つ山脇製菓株式会社。
かりんとう一筋の菓子製造メーカーで、その商品の質の高さを実感したグリーンクリエイティブいなべの担当者はここと組むことを即決したと言います。

なぜ「お茶のぶさん」なのか?

伊藤典明さん画像

一緒にこのかりんとうの商品開発に携わり、石榑茶を提供しているのが、マル信緑香園の伊藤典明さん。
マル信緑香園では古くから地域の人たちに「お茶のぶさん」と親しまれた歴史があり、それを知ったパッケージデザインの担当者が、脈々と時代を超えてきたストーリーを伝えたいと思って商品名にしました。

このパッケージをデザインをしたのは、何と、いなべ市役所の職員。
最近の市職員は、自分の能力や特性を存分に発揮する機会があるようですね。

商品開発での苦悩

お茶のぶさんのかりんとう画像

とはいえ、商品ができるまでトントン拍子とはいかなかったようです。

かりんとうといえば、イメージするのが甘い味。茶の粉末との相性はいいのですが、その濃さが問題になります。
当初は茶の風味を抑え、もっと甘さの強いものにしようと検討していたとのこと。
しかし、比較用として用意されていた茶がとびきり濃いものを食べてみると、関係者がみんな「こっちの方がワイルドでいい」という意見が多くあったため、勇気を出してこの濃い味に決定しました。
結果としてよかった、と担当者は語ります。

お茶のぶさんのかりんとう画像

関わる色んな人たちの想いが交差した「お茶のぶさんのかりんとう」。期間限定の商品です。

3月末前後まで販売されるそうですので、ぜひ、一度ご賞味ください。

詳細

■内容量
1袋 160g
■販売期間
期間限定につき、2022年3月末前後まで販売予定。秋以降に再販売の見込み
■製造者
山脇製菓株式会社 滋賀工場
(滋賀県東近江市五箇荘七里町58)
■主な販売場所
【三重県いなべ市】
・農産物直売所 ふれあいの駅 うりぼう(地図)
・マル信緑香園(地図)
・青川峡キャンピングパーク(地図)
・農業公園内やまてらす-FUJIWARA OUTDOOR LIVING-(地図)
・旧中里小学校ういこっちゃね(地図)
・阿下喜温泉あじさいの里(地図)
・にぎわいの森inabe’s Shop (地図)

【滋賀県東近江市】
・ぷらざ三方よし(地図)
・道の駅 奥永源寺渓流の里(地図)
・東近江市役所本館1階Mitte(地図)

The Inabes

いなべ市を拠点とするクリエイター・デュオ。紙媒体やweb用のカメラ撮影、ライティング、デザイン等を行う。メンバーはunとQ。unは山沿いの三重県内キャンプ場に入りびたるアウトドア派。Qは愛する北勢を舞台にした小説執筆が趣味のインドア派。

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