雨の町・尾鷲の事実と『尾鷲傘』

  1. 東紀州

尾鷲といえば、雨。
いつだったか、台風の中継を観ながら漠然と「尾鷲は日本で一番雨が降る所なんだ」と思った三重県人は少なくないのではないでしょうか。

でも、ほかにもよく雨が降る所はありそうなのに、本当に尾鷲が日本一なの? 日本列島のほぼ真ん中あたりに位置する三重の尾鷲で、なぜそんなに雨が降るの?

今回は尾鷲の雨に関する漠然としている事柄を、再確認してみました。

尾鷲という町

尾鷲

三重県の南部に位置し、東側は熊野灘、西側は大台ケ原を境にして奈良県に接しています。
人口は約18,000人(2015年時点)。
「尾鷲ヒノキ」の産地で、「マダイ」の生産量も多い林業と漁業の町です。

なぜ、尾鷲は雨が多いの?

紀伊山地

尾鷲の雨に影響を与えているのは地形。熊野灘と背後三方にある高い山(紀伊山地)です。
熊野灘の沖合には暖流である黒潮が流れており、一年を通して暖かく湿った空気が流れ込みます。
その空気=海風が山にぶつかり、山肌を昇りながら雲となって雨になるのです。

特に海から陸へと南東風が吹く夏には、海に接し山に囲まれた尾鷲に空気が集まりやすくなり、
局地的な大雨をもたらします。

尾鷲の雨量は全国1位?

尾鷲の雨は全国1位?

気になる尾鷲の雨ですが、全国ランキングで1位ではありません。残念!

気象庁のサイトには、気候に関する様々なデータがあります。
尾鷲の雨についてデータを見てみると、

年間降水量:全国4位
最大10分間降水量 :20位以内にランクインなし
最大1時間降水量 :全国15位
日降水量 :全国4位
(参照:気象庁「過去の気象データ 検索」/2022年6月現在)

尾鷲の雨がデータで見るよりインパクトが強いのは、飴玉のような大粒の雨が地面に降りつけ、
その跳ね返りが強くて「下から降る」と言われるほどだったり、
「日降水量」の順位からわかるように、降り出すとどしゃぶりの雨が1日続くことが多っかたり、
するからでしょう。

雨の町が生み出したレイングッズ

(写真はイメージです)
多くの骨がある傘
写真はイメージです

尾鷲の雨に耐えられるように作られた「尾鷲傘」。
通常8本の骨が12本または16本ある強靭な傘です。特別な布を使い1本1本手作りされていた伝統工芸品ともいえるこの傘は、今は入手困難になっているそう。
お持ちの方は、大変貴重な品が手元にあるということですね。

復活を願います。

尾鷲の雨の思い出

車体に穴をあけるような強い雨

筆者も「尾鷲の雨はほかとは違う」を経験したことがあります。


国道42号を紀伊長島から尾鷲に向かうと「尾鷲トンネル」があり、それを抜けると尾鷲に入ります。
ある雨の日、車で尾鷲トンネルを走り抜けた時、雨の強さが一気に変わったのを体感しました。
車体に打ちつける雨の音に驚いたことを覚えています。
およそ600mのトンネルの両側で雨の強さが劇的に変わり「やっぱり尾鷲の雨ってすごい」と思ったものです。

そんな雨の町・尾鷲は日本で一番「雨に強い町」だと信じています。

Ninomi

ライター。旧久居市生まれ旧久居市育ち。大学時代を京都で過ごした後、三重に帰る。その後、四国、大阪、韓国、東京と様々な場所に住むものの、心はいつも三重県人。海・山・川があり、魚・肉・野菜、そしてお酒がおいしい三重は日本一の場所だと思っている。趣味は野球観戦、料理、スクラップブッキング。

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