あなたの住む地域に、標準語だと思っていたのに方言だったという言葉はありますか?
三重弁にはこういった言葉がたくさんあるんです!
あまりにも違和感なく使っていて、今も「標準語じゃないの?」と思っている三重の言葉を紹介します。
くすぐられたらこの言葉以外は出ないかも!「こそばい」
「こそばい」は、くすぐったいの意味で子どもから大人までよく使う三重弁。
子どもの頃、くすぐり合いをして「くすぐった~い」と、言ったことあったでしょうか。
記憶にない……。
「こそばい」という言葉には、むずむず感、もぞもぞ感など、なんとも言えない感覚が詰まっている気がします。
ちなみに全国で、くすぐられたときに標準語の「くすぐったい」と言う人は約47%、「こそばい」は約11%で、想像以上に「くすぐったい」が強しです。
参考(「くすぐったい」の表現ランキング/マイナビウーマン調べ)
頭痛ではない!心身のつらさを表現する「ずつない」
「ずつない」は、いろんな「苦しい」「つらい」を表現できる言葉です。
1つは、食べ過ぎてお腹や胸苦しい時。よく使われるのはこの意味です。
「ラーメン3杯食べて、ずつないわ~」
次に、体がだるくて重い時。
「今日はなんか、ずつない」
そして、悔しい、切ないなど、精神的なものが身体に影響するような時。
「新車に早くもキズが……。ずつない~」
お米は貸すものではありません!「かす」
「お米かして~」
「いいよ。何合?」
って、そんなわけありません!
お米をかす=お米を研ぐこと。
「かす」は「浸す」と書くところから、
「お米を研いで水に浸す」工程を表していますが、
三重県では、「お米を研いで水に浸し、炊飯器にセットしてスイッチを押す」
までの工程を言います。
「お米をかす」場合、ほかほかご飯を食べられる状態にしていおいてくださいね。
ほかに言い方あったっけ!?「ちみぎる」
「シロネコちゃんがクロネコちゃんをちみぎった~」
「ちみぎる」は「つねる」こと。
三重県では標準化されているこの言葉、県外の人にとっては難しいようです。
「つねる」は、少し皮膚を引っ張る程度で、加減している様子がうかがえますが、
「ちみぎる」は皮膚を引っ張ってぎゅっと回し、感情が込められていそうなイメージ。
県内では「ちみる」「つめぎる」と言う地域もあります。
夢を見ているような時、現実なのかどうか確かめようと自分の頬をつねる動作があります。
その場合も「頬をちみぎってみた」なんて言いますが、
「つねる」より痛そうで、一気に夢から覚めちゃいそうですね。
決して恐怖体験ではありません!「つめる」
「指をつめる」と聞いて、えっ!?となるかもしれませんが、まさかそんな恐ろしい話ではありません。
ドアなどに手や指をはさむことを「つめる」と言います。
子どもから大人まで三重県人は、違和感なく使っていますが、確かに、他県ではびっくりされるかもしれませんね。
おわりに
こちらの記事で紹介されている三重弁も、標準語だと思っていたものばかり…。
私が標準語だと思っていた三重弁の中で、真の標準語に変換不可能だと思っているのが
三重弁マスターへの道で紹介した「どごる」です。
「たまる」でも「沈殿する」でもない、「とごる」はとごるでしかないんですよね。
ぜひ、「とごる」をマスターして使いこなしてみてください!